針仕事‐Needle work

 

一枚の生地が、一本の糸が、自分の手の中であらゆる形に変わってゆく。

とても原始的で単純なこの工程をとても不思議に思う。

静かで心が穏やかになる私にとっての瞑想や信仰のような作業。

「もしかしてこの世のすべての物は一本の糸からできているのかもしれない…」

 

理科準備室。子供の頃好きだった場所の一つ。

人間や動物の骨や標本があって、ちょっと怖いところだった。

でもなぜかその骨や死骸の形を美しいと感じて静かな穏やかな気持ちになる。

神社やお寺や教会やモスク、そんな宗教施設に入るときの気持ち

そして編んでいるときの気持ちにも似ている。

 

テーマは「Cabinet de curiosités」

日本では「驚異の部屋」と訳され

すこし怖い博物館のイメージとされているけれど

私にとっては「好奇心の戸棚」

自分の世界を広げてくれる想像の戸棚

その中に入れるものを作ろう。